第5回 天の声

第5回 天の声
                                                          -2008年8月8日

天の声
 大分県教職員汚職事件が、毎日、新聞、テレビで報道されています。
 教職員の昇進、人事異動に関し、金、コネ、口コミが横行しているということは、私も数年前から聞き及んで知っていました。ただ、採用試験にまでこのような不正が横行していたとは予想の範囲外です。
 本来、聖職であるべき教職員の世界が、このように、金とコネでどうにでもなるということは、まさに由々しき問題であって、是非、警察には徹底的に事件を解明していただきたいと願っております。この際、大分県の教育界の恥部をさらけ出して本当の改革をしなければ、大分県の教育界は誰からも信用されなくなってしまうでしょう。

 ただ、この種の事件は、ある程度事件が進展し、警察の捜査が政治家等に及ぶおそれが出てくると、霞ヶ関あたりから「天の声」が下りて来て、いつのまにか捜査が終結するというパターンが非常に多いのです。捜査機関側の上層部は政権与党の上層部と密接な繋がりがあるため、東京の霞ヶ関辺りで何らかの話し合いがなされ、それが「天の声」として、大分まで下りて来るということは、よくある話。
 しかし、「天の声」を下ろして、この事件を中途半端なままで終わらせることはできません。事は大分県の子ども達の将来にかかっていることですから、この際、膿を全部出し切ってもらいたいと考えております。
 そのためには、どんな「天の声」が下りて来ようと、それでは止めることができない程の世論の盛り上がりを作っていく必要があります。連日連夜、マスコミが不正に関する報道を繰り返しているのは、ある意味で、「天の声」が下りてくるのを防止するための一つの大きな力になるものと考えています。

 本当は合格していたはずなのに、不正な操作で不合格にされた受験生達はどのような気持ちでしょうか。
 決して、「天の声」に消されることなく、これを機会に教育界を浄化しなければ、大分県は今後100年間悔いを残すことになるでしょう。
 人事で金が動くようでは、日本はまだアジア三流国家と言われてもやむを得ないでしょう。
 本当に情けない・・・。