相続財産の調査について

私には兄と姉がおり、母は7年前に他界しています。今年の1月に父が亡くなったのですが、私は遠隔地に住んでいるため、父の相続財産にどのようなものがあるのか分かりません。

父が亡くなる前は、兄が父の財産を管理していたようです。

相続財産の調査方法について一部ですが説明を致します。

例えば、兄が父の財産を管理していた場合、質問者さんは父の相続財産にどのようなものがあるのか、金額としてどのくらいあるのか、細かくは分からないと思います。

相続財産を調査する方法を以下で具体的に説明致します。

例えば、預貯金の取引履歴(もしくは記帳がきちんとされている通帳)を確認すれば、預貯金からお金がいくら引き出されているかが分かります。引き出されたお金の使途が分からない場合には、その引き出されたお金を誰かが持っている可能性があります。また、例えば、父が1年前に不動産や有価証券の売買をしており、多額の売買代金や譲渡代金があったはずなのに通帳には入金されておらず、かつ、その使途が分からない場合なども同様です。このような場合には、例えば兄が相続財産はこれだけしかないと言われても、きちんと調査する必要があります。

一番簡単な調査方法は今回で言えば兄に聞くことです。被相続人(亡くなった方)の財産を主に管理していた人に必ず使途を聞きましょう。客観的につじつまが合わない説明をするなどしていたら正確な財産を開示していない可能性があります。

なお、被相続人(亡くなった方)が投資物件を有している場合などは賃料の入金が死亡後もあるはずです。必ず入金先をチェックしましょう。

 若い世代の人にはあまりいませんが、貸金庫を利用して財産を保管している場合もあります。貸金庫を開破する場合には原則として相続人全員の立会い(遠隔地でどうしても来られない場合には委任状でも可能です)のもと、貸金庫の担当者と一緒に立ち会って開破することになります。相続人全員が同意している場合には、相続人のうち代表者が立ち会って行うこともできます(金融機関によって手続は異なりますので、事前に確認しましょう)。

 相続財産の調査というのは実は難しいものです。今回は一部しか説明できませんでしたが、調査が必要な場合には専門家に相談するようにしましょう。