国会議員一年生、まず覚えることからはじめなければなりません。
1 建物について
「議員会館」・・・これは、衆議院に2棟、参議院に1棟あります。国会議員の仕事用の事務所棟と考えてもらったらいいと思います。自民党から共産党や無所属議員まで、すべての国会議員に割り当てられています。
「議員宿舎」・・・これは仕事場ではなく、議員が寝泊まりする場所です。全員に割り当てられるわけではなく、希望者のみに、しかもその間取りも各自の希望に応じてまちまちです。希望者が多い場合は抽選ということになります。私の場合、抽選にはずれ、狭い1LDKになってしまいました。しかし、単身で東京に出てきた46年前に比べればかなりいいところに住めるようになりました。これもひとえに皆様方のおかげです。
「国会議事堂」は社会の教科書にも載っていますので、私が今更解説する必要はありません。
「自由民主党本部」は古くて大きな建物です。ここで、種々な会合・会議がもたれています。議員会館のすぐ近くにあります。
2 中身について
今まで、建物(入れ物)の解説をしてきましたが、中身について説明させて下さい。
「本会議」・・・国会に上呈された法案や予算案を可決するか否決するかを審議するところです。一般の法律よりも憲法改正の方が要件がかなり厳しくなっています。私は、この改正要件をもっと軽くして、国民自身に憲法を改正するかどうかを判断してもらう機会を増やすべきであると考えています。
「委員会」・・・これは、本会議にかける前の段階で議論する場です。沢山の委員会がありますが、もっとも有名なのが「予算委員会」です。これにはテレビカメラも入りますので、主として野党がカメラを意識して派手なパフォーマンスを行っています。秋の臨時国会では、安倍元総理の「国葬」と旧統一教会の件を大きく取り上げてくるのではないでしょうか。
「〇〇部会」・・・これは、政権与党と各省庁との勉強会みたいなものです。沢山の部会があります。例えば、「医療部会」であれば、厚生労働省と医療に興味のある国会議員(部会長、幹事長などが決められている)が一緒になって勉強・研修し、予算や法律などについて検討するのです。これは、自民党の議員であれば、衆議院・参議院のいずれの議員でも構いません。この部会でもまれたものが各委員会に出され、野党の目にさらされ、その委員会でまとまった案が本会議に上呈され、そこで可決して初めて法案・予算として成立するという流れになるのです。
3 いずれにせよ、36年間弁護士としての経験のある国会議員はほとんどいないでしょうから、私のこの経験を役に立たせたいですね。特に、離婚や相続にともなう法的問題など、私よりキャリアが短く現場経験の乏しい裁判官や官僚ではむずかしいかもしれません。私が憲法改正以外で進めようとする一つに養育料不払の刑罰化の問題があります。あるいは、個人資産である不動産を一定の条件のもとに国に移譲することが可能かどうかという問題があります。いずれにせよ、法務省など法律を扱う省庁と協力しながら新しい制度を作っていこうと考えています。
いろいろ皆様方のお知恵を私の方までお与え下さい。