第102回   金正男暗殺!!

第102回   金正男暗殺!!
                                                         - 2017年3月3日

金正男暗殺!!
 北朝鮮の金正日前国家主席の長男金正男氏がマレーシアのクアラルンプール国際空港において2人の女性(インドネシア国籍とベトナム国籍)から毒物(VXガスらしい)で殺されたことで世界中に衝撃が走っています。連日、朝から晩まで、このニュースの続報で賑わっています。まだ、はっきりとしてはいませんが、どうやら北朝鮮が行った犯行であるとの見方が有力です。中国が正男氏を保護していたことが気にくわなかったらしいのです。これには、北朝鮮のバックにいた中国でさえあきれ、北朝鮮産の石炭輸入を停止するとの経済制裁を発動しました。今後、北朝鮮の経済が益々疲弊し、中国から見放された北朝鮮が国際的に孤立化していくことは明らかです。
 他方、北朝鮮は、安倍晋三総理がアメリカのトランプ新大統領を表敬訪問し、ゴルフをしている時にミサイル発射を行っており、核ミサイルの技術力がめざましく向上していることでも注目されていました。
 加えて、北朝鮮国内的には、これまで100人以上の指導者が粛清されており、金正恩氏による恐怖政治が進行中です。
 このような状況の場合、歴史的に見て先ず想定されるのは、反対勢力によるクーデター(注①)です。金正恩氏が3代目国家主席になってから、そのうちにクーデターが起こるのではないかと予想していましたが、なかなか起きません。国内の反対勢力にクーデターを起こすだけの力が残っていないのでしょうか。
 最も恐ろしいのは、中国からも見放され、国際的に孤立を深めた北朝鮮(即ち、若くて思慮分別の乏しい金正恩氏)が「暴発」するということです。「暴発」の内容は色々と考えられますが、日本に多大なる影響が及んでくることは間違いないと思います。かつてベトナム戦争の時に日本にも大量の「ボートピープル」(注②)が流れてきましたが、同様の現象が起こるのではないでしょうか。
 私は昭和32年生まれですので、直接、戦争を体験していません。朝鮮戦争(注③)についてもほとんど知りません。
 しかし、何となく、朝鮮半島で再び有事が起こりそうな気がするのです。
 そうならないためにも日米韓がしっかり手を組まなければならないのに、韓国は韓国で大変な状態です。朴槿恵大統領が失脚し、次の大統領の有力候補は親北朝鮮とのこと。まさか、北朝鮮と手を組むとは考えにくいのですが・・・。
 加えて、アメリカのトランプ大統領の問題性については今更言うまでもありません。
 このように、日本を取り巻く情勢は、2重にも3重にも困難・複雑・怪奇です。
 だからこそ、日本の政治だけは決して間違うことがあってはなりません。安倍総理が世界中を回って世界における日本の地位向上に努め、トランプ大統領と親交を深めようとしているのは日本の利益に大いに資するものとして評価できると思います。特に、2月10日に発表した「日米同盟及び経済協力を一層強化する」内容の共同声明発表は大成功ではないでしょうか。「安倍総理頑張れ!」と言いたい。

  (追伸)
 2月19日投開票の大分市議選にて、私が応援していた候補者の方々が全員ご当選を果たされました。
 これから4年間という期間、大分市民のためになお一層のご尽力をお願い申し上げるとともに衷心よりお祝いを申し上げます。

 (注①)クーデター・・・武力によって非合法的に政権を奪取すること。国家権力が、ある階級(例えば、貴族階級)から
              他の階級(例えば、労働者階級)に移る「革命」とは異なる。
 (注②)ボートピープル・・紛争や圧政などのもとにある地域から、漁船やヨットなどの小船に乗って難民となって
                外国へ逃げ出した人々のこと。
 (注③)朝鮮戦争・・・・1950年6月25日から1953年7月27日まで、朝鮮半島のほとんど全域で行われた戦争。
               交戦当事国の一方は、北朝鮮及び中国(義勇軍)。他方は韓国及び国連軍(アメリカ等16カ国)。