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第9回 最高裁判例の怖さ
                                                       
                                                        -2009年3月6日
最高裁判例の怖さ
 先日、商工ローン大手SFCG(旧商工ファンド)が、約3300億円の負債を抱えて東京地裁に民事再生の申立をしました。確かに、一時期、かなり利益を得ていたことは間違いありませんが、近年は、所謂、裁判所において過払金返還請求権が認められるようになり、SFCGも多額の過払金の返還を余儀なくされ、会社の存続が危うくなってきたというのが実状でしょう。
 ところで、大分県などの地場の中小零細貸金業者は軒並み廃業の憂き目に遭い、他方、全国規模の大手消費者金融業者は巨大メガバンクの系列下に入って何とか生き残りを図っているのが実状です。
 貸金業規制法という法律があり、この43条に定められた要件に合致する場合は利息制限法の定める利率を超える金利を貸金業者は徴求しても良いとされています。
そのため、貸金業者は、大蔵省や全国貸金業協会連合会等の協議に従って定めた書式等を用いて、貸金業規制法の43条の適用があるという前提で業務を行って来ていたところが多いと聞いています。
 ところが、それまで行っていた貸付の在り方が、貸金業規制法43条に違反するという判例が下級審で出されるようになり、最終的に最高裁においても43条の要件をかなり厳しく解するようになりました。それまでが適法として得ていた利息制限法超過金利が、徴求しすぎであるということになり、軒並み、過払金返還請求訴訟が多発することになったのです。そのため、弁護士、司法書士などが、とにかく過払金返還請求を行い、貸金業者から過払金を回収して、報酬を得るという業務を拡大するに至り、ここ4、5年は、所謂、過払金バブルと言われて来ておりました。
 しかし、翻って考えてみると、当時としては、誰もが適法だと思い、それに従い業務をやっていたものが、ある日突然、「その業務は適法ではなかった。」と言われ、「それまで得たものを吐き出せ。」しかも、「利息を付けて過去10年間に遡って吐き出せ。」と言われたら、たまったものではないでしょう。当然、その当時得た利益については、経費もかかり、税金も払って既に終了しているものです。そのため、中小零細の大半の業者が、倒産、或いは、廃業のやむなきに至ったものです。
 最高裁判決が出ることによって、貸金業者の大半が、廃業乃至倒産の憂き目に遭うことになり、謂わば、消費者金融業界は、事実上、壊滅的打撃を受けたと言っても過言ではありません。確かに、法論理的に最高裁で判例が確定した以上、それが現在の裁判所における到達点かもしれません。しかし、これによって一つの業界を消滅させるかもしれないという状況は、政治的或いは経済的に見た場合、どうなのでしょうか。最高裁判例が出れば、高裁、地裁、簡裁のすべて、この判例に右に倣えとなりますから、最高裁判例の持つ意味が、如何に重く、如何に怖いかということは、この貸金業界の例に照らせば明かだろうと思います。



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