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第36回  被告人は無罪。

                                                        - 2011年7月8日 

被告人は無罪。

 先般、私の事務所の依頼人である刑事被告人のAさん(容疑は、大麻の譲り受け)に対する判決が大分地裁でなされました。数ヶ月前、同一裁判所の、しかも同一裁判官は、大麻を渡したとする人間に対しては有罪判決を言い渡していました。しかし、Aさんはその人から大麻を譲り受けた事実はないとして最後まで争い、最終的に無罪判決を勝ち取りました。検察官は控訴断念。無罪判決が確定しました。
 無罪判決を取ることは並大抵のことではありません。日本の刑事司法においては99.9%が有罪判決ですので、無罪判決が取れる確立は天文学的に小さいと言っても過言ではありません。まず、Aさん本人に「最後まで絶対に嘘の自白はしない。」ということを徹底させなければなりません。逮捕されてから起訴されるまでの何十日間という長い間、身柄は拘束され、弁護士以外とは会えない中で、毎日、朝から夜まで警察官・検察官による厳しい取り調べが行われます。
 いったん嘘でも自白すれば、それを後で覆すことはほぼ不可能となってしまします。当然、弁護士が、毎日、Aさんに面会に行き、Aさんと打合せをすると同時に、Aさんの叱咤激励しなければなりません。このケースの場合も、私の事務所では3人の弁護士を担当に当てて、毎日、3人の弁護士が交代で面会に行っておりました。それに要する時間は1日3時間以上でした。その甲斐あって、Aさんは最後まで自供はせず、黙秘を通しました。黙秘を通すというのは極めて精神的に強くなければできません。あまたの冤罪事件の被告人が述べているように、1人で取り調べられ、孤立させられ、外部からの情報を遮断されてしまえば、嘘でも自白し、「早く楽になりたい」と思うようになるようです。大麻の譲り受けなどは、仮に実刑になることはあったとしても、短い期間ですし、ましてや死刑などありません。いま目の前にある取り調べの苦痛から免れるために嘘でも自白するということは十分考えられました。
 否認したまま起訴されると、なかなか保釈請求が認められません。そのため、起訴後も長期間身柄を拘束されている状況が続きます。現に本件の場合も、Aさんは保釈されるまでの間、290日間は身柄を拘束されたままでした。本件はAさんが大麻を譲り受けたという事実を裏付けするためのきちんとした証拠がなかったために有罪とすることは到底できなかった事案です。審理を終結した後になって、検察官はなりふり構わず、それまで請求してこなかった、ほとんどどうでもいいような証拠の申請をして、なんとか裁判所が無罪判決を出すのを阻止しようと画策してきました。裁判所は、検察官のそのような行為には乗らず、無罪判決を出したのです。
 犯罪を行わない以上、自分にはそのような災いが来ないと思っているかも知れません。しかしながら、いつ自分が犯罪の被疑者とされるかわからないのです。もし自分に疑いがかけられており、それが身に覚えのないケースであるならば、1秒でも早く信頼できる弁護士に相談すべきでしょう。いったん疑いをかけられたら、その疑いを晴らすのに大変な時間と労力を必要とすることは多数の冤罪事件が物語っているところです。決して他人事ではないということを十分に肝に銘じておくべきでしょう。



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