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第26回 父を焼く

                                                         - 2010年9月3日

 父を焼く

    平成22年8月8日午前1時23分
    別府市内の病院にて父死亡、亡骸を国東市の自宅へ搬送

    同日午前7時 枕経
    同年8月9日午後4時 仮通夜、
    亡骸を葬儀場へ搬送
    同日午後7時 通夜(葬儀場にて)
    同年8月10日午前8時 出棺
    同日午前9時 火葬(国東市葬斎場にて)
    同日午後2時 葬儀

 以上のような段取りで、父の死亡後の斎事が進んでいきました。火葬場に着くまで、まだ、父の亡骸は生前と同様の表情のまま。病院での予期せぬ早い死だったため、「あの降熱剤の投与の量が間違っていたのではないか。」「夜間、病院に医者がいなかったのが悪いのではないか。」「もっと父と話をしておけばよかった。」とか、色々な煩悩が湧いては消えていく。
 火葬場の職員から促され、ボイラーのスイッチを点火し、ゴーッという音を聞いた瞬間、即ち、父を焼き始めた瞬間、込み上げてくるものがありました。親を死なせたことの後悔、親の肉体を燃やすことに対する罪深さ、成仏して欲しいという祈り・・・などの複雑な思いの中で、父を焼いたのです。

 待つこと2時間。
 焼却炉から出された時には、わずかに人間の形状らしきものがわかる白骨だけ。それを拾い、壺に入れます。
 待つ2時間の間に、死に対する「諦め」の気持ちが湧くと同時に、魂や霊という、より崇高なものを信じたいという気持ちが湧いてきました。遺体を「焼く」ことは、単に肉体を燃やすという物理的意味だけではなく、極めて大きな宗教的意味のある行為だということを実感させられました。
 今から45年前。母が亡くなったとき、郷里ではまだ土葬でした。遺体をそのまま山中の墓地の土の中に埋めたのです。子ども心に、「一人で土の中でさびしくないか。」と思ったものでした。土中であれば、肉体がまだ存在しているということは、「人間」が埋まっているという感情を抱き続けます。
 「焼く」ということは、肉体を消滅させるだけではなく、その遺体の主に対する近親者の想いをも普遍化させてくれるのでしょうか。



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