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第108回   軍艦島

                                                         - 2017年9月1日

軍艦島

 7月26日、韓国で「軍艦島」という映画が公開され、3週間で約652万人の観客を動員する大ヒットとなっています。戦時中、炭坑があった長崎県の端島(通称 軍艦島)に朝鮮半島から連れてこられた労働者達が反乱を起こすストーリーで、韓国人の反日感情を挑発する内容となっています。但し、事実とはかなりかけ離れているとのことです。
 先般、韓国の文在寅大統領が就任100日の記者会見で、日本統治時代に朝鮮半島から動員された「徴用工」(注①)の日本企業への個人請求権は消滅していないという見解を発表いたしました。その根拠となっているのは韓国の大法院(日本の最高裁に相当)が2012年5月に下した判決です。大法院は、日本の植民地支配が違法だったなどとして、元徴用工の個人請求権は消滅していないという判断を下したのです(注②)。しかしながら、このいわゆる請求権問題は1965年の日韓請求権協定で解決済み(即ち、国も個人も一切の請求権を放棄する)とするのが日本の立場ですし、また、韓国政府の見解でもありました(但し、韓国は、反人道的不法行為、サハリン在留韓国人、原爆被害者などは請求権協定の対象にはならないとの見解です)。
 ところが、韓国の大法院が「強制徴用者個人が戦時中の徴用先の日本企業に対して損害賠償請求する権利は消滅していない。」という判決を出したことにより、今後、韓国において日本企業に対する損害賠償請求訴訟はますます増加していくものと思われます。
 確かに、「国と個人は違う。」と言えばそれまでですが、国と国とが取り交わした約束事をその国の国民が覆すということが果たして認められるのでしょうか。しかも今回の文在寅大統領の見解は、韓国という国が、個人請求権も放棄すると約束したものを覆して大法院の判決のように個人請求権は生きていると変更するものですから、何をか言わんやです。韓国内に存在している日本企業は皆一様に戦々恐々とし、いつ自分の会社に損害賠償請求が起こされるか不安で一杯であろうと思います。
 加えて、徴用工の像を慰安婦像の横に設置するという計画まで着々とできているとのことです。従軍慰安婦については、日本軍による強制はなかったということは明らかになっていますが、韓国では未だに強制があったとの前提で慰安婦像がどんどん増やされています(注③)。これに徴用工像が一緒に作られるようになれば、日本と韓国との対立関係はますます根深くなっていくのではないでしょうか。北朝鮮が暴発寸前の状態にあり、日米韓が一致団結して北朝鮮と対峙しなければならない状況下において韓国の大統領がこのような方針を打ち出すことはゆゆしき問題です。

   注①・・・本人の意志とは関係なく、半ば強制的に働かされた労働者。但し、報酬は支払われた。
   注②・・・2012年5月、元徴用工が三菱重工業と新日鐵に損害賠償を求めた裁判で、
         元徴用工の個人の賠償請求は有効と判断した。
   注③・・・2011年に韓国挺身隊問題対策協議会がソウルの日本大使館前の歩道に設置したのが第1号。
        その後、アメリカ、カナダ、オーストラリア、中国、ドイツなどにも設置され、
         現在、韓国内外で50体以上が設置されている。





 ≪第107回 劇場化する国会を見て思うこと 第109回 悪魔の証明≫ 


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