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古庄総合法律事務所

交通事故のご相談

交通事故の被害者は、加害者に対して、事故により発生した「損害」の賠償を請求することができます。
損害の内容については、大きく分けると4種類あります。

1. 積極損害

ひとつは、事故の被害者に実際に費用負担が生じる損害です。「積極損害」といいます。

例えば、事故で怪我をした場合の治療費などです。

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被害者に実際に費用負担が生じる損害(積極損害)について

事故により被害者が負担せざるを得ない費用がかかる場合は、必要かつ相当な範囲で損害として認められます。
なお、損害として認められる範囲は、個々の事案により多少異なります。

主な損害としては、次のようなものがあります。

  1. 1.怪我の治療に必要な費用

    例えば、入通院する際の治療費、器具薬品代、入院中の特別室使用料、入院雑費、通院するための交通費などです。

  2. 2.付添看護費

    入通院する際に付添人が必要な場合のその費用、後遺症が残る場合の将来にわたって看護するために必要な費用などです。

  3. 3.家屋・自動車などの改造費

    後遺症が残り、生活するためには家屋や自動車を障害に合わせて改造する必要が有る場合の費用などです。

2. 消極損害

ふたつめは、事故に遭わなければ取得できたであろう利益です。「消極損害」といいます。
これは、事故に遭わなければ取得できたであろう利益が、事故に遭ったことで取得することができなくなった場合、これも事故により発生した損害と認めるというものです。

例えば、事故により後遺症がのこってしまい、健常なときに比べて労働する能力が減少してしまった場合は、健常であれば将来得られたであろう収入額からの減少分が損害として認められます(「後遺症による逸失利益」といいます)。
また、事故により被害者が亡くなられた場合は、亡くなった方の逸失利益が損害となり、それを法定相続人が相続することになります。

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事故に遭わなければ取得できたであろう利益(消極損害)について

消極損害には、「休業損害」、「後遺症による逸失利益」、「死亡による逸失利益」の3種類があります。

休業損害

事故により負傷し、働くことができなくなった場合、休業している間の収入相当額を請求することができます。
原則として現実に減少した収入額を請求することができますが、専業主婦や無職であっても請求することができる場合があります。

  1. (1) 有職者の場合
    事故前の収入を基礎にして、事故による負傷の治療のために休業して生じた現実の収入減を請求することができます。
    給与所得者の場合は、通常、勤務先が発行した休業損害証明書を提出して、損害額を計算します。
    事業所得者の場合は、税務申告の資料などから、現実の収入源があったと認められれば、休業損害を請求することができます。
  2. (2) 家事従事者(専業主婦など)の場合
    賃金センサス(厚生労働省が発表している「賃金構造基本統計調査」のこと)の平均賃金を基礎として、受傷のために家事労働に従事できなかった期間について、休業損害の発生が認められることがあります。
  3. (3) 無職者
    事故時に失業者や学生で収入がなかった場合でも、就労の可能性など一定の要件を満たせば休業損害が認められることがあります。

後遺症による逸失利益

後遺症による逸失利益とは、健常なときより労働する能力が減少してしまい、健常であれば将来得られたであろう収入の減少分のことです。
この逸失利益の金額は、労働能力の低下の程度、収入の変化、将来の昇進・転職・失業等の不利益の可能性、日常生活の不便などを考慮して算出されます。
具体的な計算においては、「基礎とする収入」、「労働能力が失われる期間」、「労働能力が失われる割合」を決める必要があります。

  1. ア 基礎収入
    原則として事故前の現実の収入を基礎とします。
    ただ、将来、現実の収入以上の収入を得られることを立証すれば、その金額が基礎収入となります。
  2. イ 労働能力が失われる期間(労働能力喪失期間)
    事故の怪我の治療が終了し、それ以上治療しても回復しないと判断された時点(「症状固定時」といいます)から、67歳までの間が、原則、労働能力が失われる期間とされます。
    ただ、例えば、むち打ち症の場合は、3年〜10年間程度に制限されるケースがあります。
  3. ウ 労働能力が失われる割合(労働能力喪失率)
    労働能力の低下の程度は、自動車損害賠償法施行令の別表(後遺障害別等級表・労働能力喪失率)を参考に、被害者の職業、年齢、性別、後遺症の部位、程度、事故前後の稼働状況などを総合的に判断して評価されます。
別表労働能力喪失率表
等級 第1級 第2級 第3級 第4級
労働能力喪失率 100% 100% 100% 92%
等級 第5級 第6級 第7級  
労働能力喪失率 79% 67% 56%  
等級 第8級 第9級 第10級 第11級
労働能力喪失率 45% 35% 27% 20%
等級 第12級 第13級 第14級  
労働能力喪失率 14% 9% 5%  

<計算式>

基礎収入額 × 労働能力喪失率 × 中間利息控除のための係数(ライプニッツ係数等)

具体例)症状固定時の年齢が40歳。年収400万円。後遺症により労働能力が20%低下。

4,000,000円×0.2×14.6430(※)=11,714,400円

※40歳から67歳までの就労可能期間(27年間)に対応するライプニッツ係数

死亡による逸失利益

次の計算式で算出します。
収入(年収)×(1-生活費控除率※)×就労可能年数に対応するライプニッツ係数

※生活費控除率
収入から生活費として支出されるであろう金額を控除する割合のことです。

ア 被害者が一家の支柱の場合
  被扶養者1名の場合・・・・・・・・・・・40%
  被扶養者2名以上の場合・・・・・・・・・30%
イ 女性(主婦、独身、幼児を含む)の場合・・30%
ウ 男性(独身、幼児を含む)の場合・・・・・50%

3. 慰謝料

3つめは、事故により精神的な苦痛を味わったことに対して、慰謝料を請求することができます。

慰謝料は2種類あり、事故で怪我をさせられたことに対する慰謝料(「傷害慰謝料」といいます)と、後遺症が残った場合、後遺症が残ったこと自体に対する慰謝料(「後遺障害慰謝料」といいます)があります。

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慰謝料について

傷害慰謝料

入通院した日数や期間を基に算出します。
なお、むち打ち症の場合は、それ以外の症状の場合と異なる基準を用いることがあります。

後遺症慰謝料

被害者本人の後遺症慰謝料
後遺症の等級に応じて慰謝料額が異なります。

等級 第1級 第2級 第3級 第4級
金額 2800万円 2370万円 1990万円 1670万円
等級 第5級 第6級 第7級  
金額 1400万円 1180万円 1000万円  
等級 第8級 第9級 第10級 第11級
金額 830万円 690万円 550万円 420万円
等級 第12級 第13級 第14級  
金額 290万円 180万円 110万円  

死亡慰謝料(被害者が死亡した場合に相続人が加害者に請求)

一家の支柱の場合  2800万円程度
母親、配偶者の場合 2400万円程度
その他       2000万円〜2200万円程度

4. 物損

4つめは、事故時に乗っていた自動車などが破損した場合に生じる損害で、「物損」といいます。

例えば、自動車の修理費などです。

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修理費

傷害慰謝料

事故により車両などが損傷し、その修理が必要な場合、適正な修理費相当額が損害として認められます。

登録手続関係費

事故により車両を買い替えざるを得なくなった場合、その買い替えのための費用について、物損として請求することができるものがあります。例えば、車両登録、車庫証明、廃車の法定の手数料相当分などです。

評価損

修理をしても車両の外観や機能に欠陥が残る場合や、事故歴により商品価値の下落が見込まれる場合に認められます。
ただし、保険会社は、任意の交渉においては評価損を損害として認めない傾向にあります。

代車使用料

修理や買替のために必要な相当期間中にレンタカーを使用するなど代車を利用した場合、損害として認められます。修理期間は1〜2週間程度が通例とされています。

休車損

事故車両が営業車の場合、修理や買替に必要な相当期間中に事故車両により得られたであろう収益について、損害として認められます。

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