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公正証書について

 

「公正証書とは、何ですか?」




公正証書とは、公証人役場で公証人に作ってもらう書類のことを言います。




 

「公正証書は、どのような場合に作るのですか?」




われわれが公正証書の必要性を認めるのは、大きく分けて二つです。
第一は、公正証書遺言。遺言をあらかじめ公正証書にしておくということです。遺言には、公正証書遺言と自筆証書遺言という二つの形式が認められています。
自筆証書遺言は、遺言の内容全部を遺言者本人が書かなければなりません。したがって、自分で字を書くことができない人は、公正証書遺言を作るしかないのです。
もう一つは、ある人にお金を貸した場合等、あらかじめ、その契約内容を公正証書にしておき、最後に強制執行受諾文言という文言を公証人に書いておいてもらうことです。



 

「それは何のために、そのようなことをするのですか?」




例えば、ある人にお金を貸して、その人がお金を返してくれない場合には、通常であれば裁判を起こして、裁判所から判決を書いてもらい、その判決に基づいて強制執行しなければなりません。
しかし、公正証書に直ちに強制執行を受けても差し支えない旨の記載があれば、公正証書に基づいて、すぐに強制執行の手続きをすることができるのです。この場合は、裁判を起こす必要がないのです。



 

「どのような場合でも、公正証書さえ作っていれば、大丈夫なのでしょうか?」




いえ、そうではありません。例えば、家の貸し借りに関し、公正証書を作った場合には、期限には明け渡す旨の約束を記載していても、期限に出ないからといって明渡しの強制執行をすることはできません。
家賃の支払い等、金銭に関する約束についてだけ強制執行ができるのです。
このように、金銭の支払いに関する事項については、公正証書は判決と同じ効力を持ち、すぐに強制執行によって目的を達成することができるのです。



 

「それでは、公正証書による強制執行にはどのような手続きが必要なのでしょうか?」




強制執行をするのには、まず公正証書の正本を公証人役場に持参し、公証人から執行力が生じたことを示す「執行文」を付与してもらいます。この執行文の付いた公正証書によって、裁判所に差押えて続きを申し立てるという手順になります。
強制執行を開始するには、公正証書の謄本が相手方に送達されていることが必要です。公正証書を作ったとき、相手方にも一通渡されますが、それだけでは駄目で、執行する際、改めて相手に公正証書の謄本を送達することが義務づけられています。家財道具などの有体動産の差押えは執行官が差押えを行った際に、差押えの謄本を同時に送達してもらうこともできます。
しかし、債権に対する強制執行は、裁判所が行うので、事前に公正証書の謄本を相手に送達して、その送達証明書を添付して、執行の申立をしなければなりません。
公正証書は、双方が公証人役場に赴き、公証人に作ってもらわなければなりませんが、作り方は公証人役場で相談すれば教えてくれます。



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